授業中、生徒によく言う言葉 Top3
2021年9月26日
生徒を指導する際に、よく言う言葉を3つご紹介したいと思います。
考える前に手を動かしなさい
特に理科の計算問題や数学の問題でのことですが、問題文を読んで何もしないまま分かりませんと言う生徒がいます。
難しい問題というのは、答えへのルートはすぐには見つかりません。
その場に立ち尽くしたまま見えないゴールを探すのではなく、とにかく一歩二歩と動いてみることが必要になります。
具体的に言うと、関数の問題などではグラフ内に座標を書いていくとか、図形の問題なら辺の長さや角度を図中に書いていくとか。
答えが何かな?どうやって計算したらいいかな?と考えるのではなく、まずは状況・情報を整理するための作業をするんです。とにかく書いてみるんです。
それをせずに、ただ頭の中だけで考えて分からない・・とギブアップ。
答えはどこかから降ってくるのではありません。
ちょっと動いたり段差に上ったりするだけで景色が変わって、ゴールへの道筋が見えるということは多々あります。
考える前にとにかく手を動かしてみる。手を動かせることなはいかしっかり問題を読む。
そういう習慣をつけていけば初めて出会った問題であっても、答えへの道筋を見つけられるようになってきます。
根拠をもって覚えなさい
暗記というのは難しいものです。
無根拠にただひたすら暗記したことは残念ながら、確実に忘れます。
大事なのは忘れたときに思い出せることです。誰かに聞いたり、調べたりせずとも演繹的にそれが正しいと思える思考順路を持っていることです。
例えば、地図には「経線」と「緯線」という線がありますが、どっちが縦でどっちが横ですか?と聞く生徒がいます。
そんなものは暗記するものじゃありません。
「東経」「西経」「北緯」「南緯」という言葉さえ知っていれば、東に何度というところに線をひきたければ縦にひくべきか横にひくべきか想像すれば分かるものです。
頭の中で想像するのが難しければ手を動かすんです。書いてみれば分かります。
光の屈折の話などもそうです。↓
新しく得た知識を、既に自分が知っている当たり前のことにつなげていける人は、難なく多くのことを覚えられます。
逆に新しいことに出会った際、なんかよく分からないけどとにかく覚えよう・・と無根拠に暗記してしまう人はすぐに頭の容量がオーバーしてしまいます。
記憶というのは縦横無尽に絡み合っている方が忘れにくいものです。
いろんな角度からいろんな記憶を絡み合わせることで、どこからでも思い出せる記憶を構築していけるのが理想です。
絶対忘れないようにではなく、忘れても思い出せるルートを確保した上で覚えるのが上手な覚え方です。
簡単さに気づきなさい
英単語の羅列や分数や文字が混ざった数式、表やグラフの見た目の複雑さに圧倒されて諦めてしまう人が多くいます。
英文法や数学や理科なんかは、あるルールに気づきさえすれば簡単に解決する問題がほとんどです。
見た目は複雑であっても、その奥にある構造は実にシンプルなものです。
そのシンプルさに気づけば、なんだこんな簡単な問題だったのかと感じます。
見た目の難しさに頭を抱えるのではなく、その背景に潜む簡単さに気づかないといけません。
当教室では、そういったシンプルな構造に気づけるよう、普通のテキストにはないオリジナル演習プリントを多数用意しています。
構造に目を向ける訓練は何かを学ぶ上で非常に重要なことです。
それは何も勉強だけに限った話ではありません。
個別具体の現象からその構造を抜き出す能力(抽象化能力)というのは、あらゆる場面で役立つものです。
この抽象化能力を鍛えるのが、育成年代に勉強する大きな目的の一つだと私は思っています。
勉強を通して、物事のシンプルな構造を見抜く目を養いましょう。
というわけで、生徒諸君は先生に同じことを言われないようにしっかり頑張るんですよーーー!
心を燃やせ!!(←無限列車編を見た直後)
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