新しい時代における勉強の意味
2019年6月9日
新しい時代へ
いよいよ令和の時代が幕を明けました。
平成はIT革命による大激変の時代でしたが、果たして令和の時代にはどんな変化が待ち受けていると思いますか?
社会的に最もインパクトの大きな変化と言えるのは、終身雇用制度の崩壊ではないかなと思います。
いきなり脅かすようなこと言ってすみません。(^^;)
ですが、これは冗談でも何でもありません。先日、トヨタの社長や経団連の会長が「終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と言っていたのがニュースになっていましたね。
昭和の頃は、会社は社員を守る存在であり、社員は会社に人生を捧げるといったような年功序列&終身雇用という労働観が当たり前にありました。
経済は右肩上がりに成長し、会社も社員も、皆が一緒に豊かになれた時代でした。今思えば古き良き時代です。
しかし今後、ITや人工知能技術による無人化・自動化の流れはますます加速します。しかもその変化はかなり急激に来る可能性があります。
果たして10年後どんな世の中になっているのか?誰も正確には予測できないでしょう。
もはや会社が何十年も先の雇用を約束するなんて正気の沙汰ではないとさえ言える時代です。
勉強する意味?
年功序列&終身雇用というシステムは、いわば良い会社に入りさえすれば一生を約束してくれる夢のエスカレーターみたいなものです。そのエスカレーターに乗りさえすれば一生安泰です。
より高性能なエスカレーターに乗るためには良い大学に入る必要があり、良い大学に入るためには良い高校に入る必要があり、良い高校に行くためには・・。
というのが、これまで学生が勉強をする大きなモチベーションだったように思います。
ところが終身雇用が崩れるということは、ある意味、勉強することで手に入るはずの最終目標が消え去ってしまうようなものです。
これからの学生はいくら勉強を頑張っても、その先に夢のエスカレーターは存在しないわけです。
じゃあ勉強する意味ってあるの?
いくら勉強して良い大学に行っても、一生面倒見てくれる会社に就職できないんじゃ勉強する意味ないじゃん・・。
いいえ、それは違います。
新しい時代に必要な勉強
むしろ、これからより一層、勉強することが必要な時代になると言えます。
なぜか?
これからやってくるのは、個人の力でどんどん活躍できる時代だからです。
ネット環境、様々なプラットフォームサービス、および様々なテクノロジーが発達するにつれ、大きな会社に所属せずとも個人のパワーをいくらでもスケールさせることが可能になってきています。
ユーチューバーやeスポーツじゃないですが、これからはお金の稼ぎ方もどんどん多様化してきます。消えゆく職業も多々あるとは思いますが、これまでに無かった職種もどんどん出てきます。
前例のないことに挑戦する人も多く現れるでしょう。
何をするにしても、自分の頭で考えて効果的なやり方を見出す力が問われます。
会社に勤めるにしても、いろんな会社を渡り歩くような働き方が主流になってくるだろうと思います。個人も会社も常に最適化を繰り返しながら変化する必要があるからです。
数年単位で目まぐるしく変化する社会において、何十年も先を見据えるのは事実上無意味です。これからは変わらない安定よりも変われる柔軟性が必要になってきます。
その為に必要になってくるのが、育成年代にしっかり勉強し、基礎学力を高め、知識を蓄え、思考力を磨いておくことです。
勉強をする目的は良い会社に入る為ではありません。自分の頭を鍛える為です。
学歴自体に大きな価値は無くなりますが、自分の脳をアップデートさせる為に、良い大学に行ってもっと専門的な勉強をするんです。
その先にあるのは、定年まで延々と続くエスカレーターなんかではなく、世界中どこへでも自由に飛んでいけるジェット機です!
そんな時代がこれからやってきます。大活躍できるか否かは10代のうちにどれだけ頭を成長させるか?にかかっています。
ぜひお子様にはその場しのぎではなく、意味のある勉強をさせてあげて下さい。